インドネタまとめ

バガヴァッド・ギーター読解1:インドやヨガをもっとより深く知りたい人へ


今回はちょっと真面目な話をします。私にとってインドのもっとも魅力的なものの一つが宗教です。

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インドの8割以上の人がヒンドゥー教徒と言われていることからもわかるように8億人以上の信者がいる大きな宗教です。日本ではあまり聞かない宗教かもしれませんが、ヒンドゥー教は仏教や日本の宗教文化、日本人のもののの考え方に影響を及ぼしたとも言われています。では一体ヒンドゥー教とはどのような教えなのでしょうか?

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イスラム教には『コーラン』が、キリスト教には『聖書』と呼ばれる文献が存在します。ヒンドゥー教の聖典は紀元前1200年頃に『ヴェーダ』と呼ばれる一群の文献が成立しました。「ヴェーダ」とは「知識」という意味です。『リグ・ヴェーダ』をはじめとする5つの『ヴェーダ』が存在します。そしてヒンドゥー教の聖典としては、その他に二大叙事詩である『マハーバーラタ』と『ラーマーヤナ』があります。私がヨガを始めた時に勉強した『バガヴァット・ギーター』はこの『マハーバーラタ』の中の一編になります。

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インドのヨガスクールではサンスクリット(古語)と英語が並列に書かれており、英語で説明が書いて有る上記の本を使用しました。日本だときちんと全ての章においてサンスクリットから並列して対訳されているものはほとんどないので、翻訳される過程でかなりの意訳になっているか、もしくは訳が忠実すぎて読解が難しすぎる本が多いです。英語ができる人であれば英語のものをお勧めします。インドの本屋さんには必ず売ってます。日本に帰国後幾つか買って読んでみましたが、下記の上村先生の『バガヴァッド・ギーターの世界』→『バガヴァッド・ギーター』の順番に読むと、世界観を理解した上で、ギーターを読み進めていくことができるのでかなりオススメです。とはいえインドに興味がない人には結構読み進めていくのが難しいので、中級者向けと書かせてください。

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私のヨガのスクールではこの『バガヴァッド・ギーター』の6章を重点的に行います。6章が終わった後は他の章を読みすすめていきます。この本のストーリーと成り立ちをざっくり話すと、

 

むかしむかしのインドにて、いろんな要因が絡まり同族同士で戦争が勃発

主人公のアルジュナという名の青年が「なぜ同族同士で殺さなくてはならないの?」と戦意喪失

*エヴァンゲリオンでいうところの、碇シンジ
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そこに助言を与えてくれたのが、彼の馬車の手綱を引いていた賢者(実はクリシュナ神)

*三国志でいうところの、諸葛亮孔明

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賢者(神)がアルジュナを鼓舞するために説教をした

その説教をまとめた

バガヴァット(神)・ギーター(歌)なのです

 

 

説教の構成は、主人公の「なぜ僕の心は弱いのか?」「なんで同族を殺すのか?」「なんで・・・・」という全ての質問に対し、賢者(神)がその質疑応答に答えてゆく、Q&A方式で進んでいきます。なのでとても読みやすくはあります。読み進めていくと主人公の疑問は全て現代の私たちが日頃から疑問に思うことと似通っているのにびっくりします。「なんのために生まれてきたの?」「なんで働かないといけないの?」「なんで大切な人が死んでしまうの?」「どうやったら強い心をもてるの?」「なにが平穏なの?」「なにが愛しさなの?」「なにが美しさなの?」こういった疑問にまで答えてくれます。とても親切な神様です。

 

下記の図は左が教えを請うアルジュナ(主人公)と教えを説くクリシュナ(神)

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この本の中でのヨーガの定義は平等の境地である」状態である”で書かれています。ポーズやエクササイズをしろという意味では全くありませんので注意が必要です。またヨガをよく知る人であれば『ヨーガ・スートラ』という学派の根本経典をご存知だと思いますが、それらの経典に書かれているヨーガの定義とギータにおけるヨーガの定義は全く同じものではないので、ここでは一旦別物として考えた方がわかりやすいかと思います。

 

さてさて、私の学んだギーターにはたくさんのメッセージがあるのですが、私のヨガの先生が繰り返し話していたのは6章にある

 

結果を求めず、今の行いに全力を尽くすこと

 

”結果を求めず、ヨーガという絶対の境地をめざして、その道に一生懸命専念する人は、行為の超越を実現し究極の静寂に達する(解脱できる)”というものです。例えば私たちが社会的に“賞賛されたい”が為にボランティアの清掃活動の参加するという行為は、代償を求めている行為であり、それは欲望ということになります。なので“賞賛される”という行為の結果に執着して、ボランティアをやるという行為に束縛されているのです。そうなるとひたすら欲望のままに生きて行くような人になってしまう。という風に私は解釈しています。

 

例えば、バレンタインデーの前日に「このチョコをあげたら彼が喜んで付き合ってくれるかなー?」と考えながら一生懸命チョコを作る彼女。これはヨーガ的に言えば、”チョコレートをこんなに必死に作っている私の労力の代償として彼は喜ぶべきだし、私と付き合うべき” という結果に執着してチョコレートを作っているとしたらそれは間違いである。自分が持てるすべての能力で美味しいチョコレートを作る、そして渡す。そして結果は期待しない。告白の結果がどうであれ、私は自分史上最高に美味しいチョコレートを作った!それが最高だし、それが大切!ということになります。

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もちろん、「相手に美味しいと思ってもらいたくて作る」というのは良いことですが、もし相手に「美味しくない」と言われてもあなたは十分にベストを尽くしてチョコレートを作った。だからあなたがその結果で落ち込むことは間違ってるし、また改善してチャレンジすればいい。それだけの話なのです。だからこそ、今目の前のことにベストを尽くすのです。

 

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多くのキャバ嬢が加齢に伴い不幸になってゆくのは、自分が笑顔で可愛くしていればお金がもらえる。「お金をもらう」という結果に執着しすぎているため「自分が可愛く綺麗でいなければならない」という行為に束縛されてしまいます。しかし若くて可愛い子がどんどん下から上がってくる。そうすると自分の行為と結果が脅かされてしまう。故に新人をいじめたり、昼ドラのような惨劇に発展し、自分は何をやっているのかと自己存在の虚しさに追いやられる。しかし自分は「お金をもらう」という結果にしがみついているため、そういう状況に陥ってしまった時にはどうしていいかわからず、欲求と執着だけの人間になってしまう。ヨーガ的に言えば、「働いてお金をもらうこと」は悪いことではありませんが、この場合は、接客業としてお客様を最大限に喜ばせることに終始労力を使うべきです。どうすればこのお客さんが気持ち良く時間を過ごしてくれるか、楽しいと感じてくれるか、そのことに邁進する。おそらく今でも愛されているママ達は結果よりもここを極めた人たちなのだと思います。

 

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アラサー女子の焦った婚活もそうです。「結婚」という結果に執着しすぎているため、うまくいかない。むしろ「この男性とずっと寄り添って生きていきたい。そうするために自分はどうベストを尽くせるか」と考えて日々の自分の在り方やデートに専念すべきなのだと私は思います。結果ダメなこともあるかもしれませんが、ダメだったら次で改善すればいい、もっと自分に合う人を探せばいいと思います。男性はたくさんいますから。

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自殺をするサラリーマンもそうです。「成功」という社会が虚偽にでっち上げた結果の妄想に執着しすぎているため、その通りの結果が出せないと自殺してしまう。いいんです、自分が一生懸命やれば。それで結果が出なければ上司にどうすれば成功できたか聞けばいいのです。もしくは次は改善して取り組めばいいのです。仕事は無限にあるし、ダメなら向いている仕事を探して転職すればいいのです。何も死ぬことはありません。

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どうでしょうか?
私はこのように捉えることでだいぶ心が楽になりました。もしかしたら解釈は違うかもしれませんが、私はこのようにヨガの先生から教えを受けました。少しでも興味を持って頂けたら嬉しいです。

 

今回のおさらい

ヨーガとは平等の境地である

 

 

次の回では第3章と4章を見ていければと思います。

 

 

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